ずーっと前に真木田村画廊の展覧会の打ち合わせに神田の路上を歩いている時でした。吉岡氏は口内炎がひどくて苦労していると呟いていました。それからしばらくして送られてきた闘病生活の奮闘記。軽妙な文章が数十ページに及んでいて年間定期購読のように送られて来た。シリアスな病床であったであろうが楽しい病院生活にしてしまう様子が読み手を飽きさせない文章で描かれていました。それから十数年,作家でありながら画廊を開設する吉岡氏の心意気に私は個展で参加します。
以前私は空間の中に作品性を探していました。平面の繋がりで立体にするのですが絵画性の方が強い作品で、つまりその立体作品は全方向性を持たない一方向的な視点を持つ絵画のような作品でした。
きっと絵画を志して来てその絵画をもう一度構築する事を拒んでいたのでしょう。それは絵画の外側を巡っていたように思います。
・・・今の作品の状況は平面に回帰しましたが例えれば、色彩は満足、紙も満足、あとは内容に満足感は得られても次から次へとやってくるパッション?にどのように付き合うかです。しかし次に来る事を見通せないので、やりたい事しかやるのはよそうと年もこれからだし・・・。